融通の利かないコンピューターの世界では、ちゃんと作ったはずなのに別のパソコンにデータを持っていって見たら…あれ?「レイアウトが変」「文字フォントが違う」「出力した結果が違う」、などということがよくあります。
OSやアプリケーションのバージョンの違いだけではなく、プリンタードライバなどパソコン内のあらゆる環境の微妙な違いで必ずと言っていいほどトラブルは発生します。当社では様々なデータ入稿対応の経験を通して、できる限りお客様の思った通りの仕上がりにするため、以下の点についてデータ・チェックをお願いしています。
「データ完成後に手直ししたのを忘れてた」「B4サイズをA4に縮小してプリントしてた」などということがよくあります。パソコン環境とは関係なく、トラブルの原因ですので要注意。
データを渡す場合の基本ですね。ウィルスだけではなく、今流行のスパイウェア/アドウェアのチェックもお願いします。
メディアへのコピー時、メディアの移動時にデータが壊れることがあります。データは必ずバックアップしておいて下さい。
印刷のカラーはCMYKという4色で表現します。Illustrator等でもWebに対応するためRGBで色指定できますし、デジタルカメラで撮影したデータやスキャニングした画像もRGBです。そのままでは印刷できませんし、無理に印刷しても思った色には絶対になりません。カラーは必ずCMYKにして作成して下さい。またOffice系のアプリケーションではRGBしか使えません。これについては後述します。
特色で印刷して欲しい場合、データはCMYKのどれか、例えば1色であれば「K」、2色であれば「CとK」又は「MとK」などにしておいて下さい。実際の刷り色は入稿票で指示して下さい。(出力カンプは疑似カラーで出力したもので結構です。)
データは必ず原寸で作成し入稿するようお願いします。
「当社で扱えるフォント」の注意事項参照。
断ち落としのある場合、寸法ぴったりに作ると微妙な断裁のズレによって綺麗な仕上がりにならない場合があります。必ず3mm程度の余白を作り塗り足して下さい。
レーザープリンターやインクジェットプリンターと違って、高解像度CTP出力では0.2p以下の細い線は出力されませんので注意して下さい。
これは出力する際にトラブルの原因となります。孤立点などは特にこちらでは解りにくいですので、お客様の方で不必要なオブジェクトを確実に削除するようお願いします。
これは制作環境によって違うわけですから、ICCプロファイルが埋め込まれていると、カラーは正確に再現されません。
ビジネスソフトで使用する一般的な画像はほとんどが72〜150dpiのもので、印刷に耐え得るものではありません。300〜400dpiの高解像度の画 像データを使用して下さい。
Excelの罫線で一番細い線は高解像度CTP出力では出力されませんので、ご注意下さい。
前述のようにビジネスソフトでの色指定はRGBですが、印刷のカラーはCMYKです。RGBをCMYKに変換するので、色合いが変わります。通常はやや濁り気味になります。
MS-Wordなどでテクスチャ、パターン、透過性はできるだけ高解像度CTP出力用データとしては使用しないで下さい。使用した場合、出力結果が思ったようにならない可能性が高いです。
以上の「データ・チェック」は、データ入稿する際に必要な入稿票(PrePress Order)に同様のチェックシートがありますので、必ず記入し、データ・出力カンプと共に送付して下さい。
「入稿票」ダウンロード ※PDFデータ(プリントアウトしてご記入下さい)